日記や更新記録などをまったりと。
別名「今日のアスランさん」…落書き絵日記です。
×
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
先日の中途半端なモヤモヤ妄想を風野さまが拾ってくださいました。
まるで魔法でかぼちゃを馬車に変えてもらったみたいwww
以前、このブログでイザークがアスランさんに抱く、苛立ちに似た感情を持て余す「届かぬ指先」というカテゴリーでいくつかの場面を描いていたのですが、そのテーマまでがっちりくみ取ってくださって本当に感激です。
ありがとうございます!(感涙)
* * * * * * * * * * * * * *
痕 ―ラクリモサ 涙の日―
〈 文 「どんぶり鉢」風野さま〉
「罪ある人が、裁かれるために、ちりからよみがえるその日こそ、涙の日である」
ソファーの向こう側を覗き込んで、イザークは、一瞬、ぎょっとなった。
潜水艦に、休憩室などあったものではなく、ただ、空いたスペースに申し訳程度にソファーが置いてあっただけだ。
その向こう側で。
アスランが。
耳から血を流して横たわっている。
そう、見えたのだ。
ニコルを失って二日目。
まさかと思い、息を殺して近付いて。
全身で詰めていた息をはき出した。
血に見えたのは、イヤホンの真っ赤なコードだった。
(人騒がせな奴だっ!)
腹立たしくてならず、起こしてやろうといきり立って、また気付く。
コイツ、痩せたか?
俺もコイツも、いいや潜水艇の皆、連戦続きで疲労の極みにあっておかしくない。
しかし…。
イヤホンのコードの赤さとは対照的な耳朶の白さが際だっている。
蒼い髪が、青ざめてさえ見える白い頬に乱れかかって……やつれが際だつ。
しかも、長い睫毛の端には、涙の痕。
頬には、透明な流れの筋。
うっすらと開いた唇が紡いだのは。
「……コル…」
耐えきれず、今度こそ起こそうとして手を伸ばすと、気配を感じたのか、あちら側に身体が傾いていく。
するり、と。
音もなく、赤いコードが指に絡まった。
指と指の間から、もれ聞こえてきたのはピアノの音色。
(知ってます?イザーク?
アスランって、綺麗な宗教曲を聴くと眠ってしまうんですよ。
レクイエムやミサ曲、ですか?
どうでしょう?アスランのリクエストなら、僕、いくらもアレンジして弾くんですけど)
あまり、仲が良かったとは言い難かったが、確かな絆のあった年下の戦友の言葉が脳裏をよぎる。
「…俺の前では、涙ひとつ零さなかったくせに!」
吐き捨てつつも、絡まったコードをそっと元にもどし。
イザークは、その場を慌てて後にした。

* * * * * * * * * * * * * *
風野さま、ありがとうございましたv
まるで魔法でかぼちゃを馬車に変えてもらったみたいwww
以前、このブログでイザークがアスランさんに抱く、苛立ちに似た感情を持て余す「届かぬ指先」というカテゴリーでいくつかの場面を描いていたのですが、そのテーマまでがっちりくみ取ってくださって本当に感激です。
ありがとうございます!(感涙)
* * * * * * * * * * * * * *
痕 ―ラクリモサ 涙の日―
〈 文 「どんぶり鉢」風野さま〉
「罪ある人が、裁かれるために、ちりからよみがえるその日こそ、涙の日である」
ソファーの向こう側を覗き込んで、イザークは、一瞬、ぎょっとなった。
潜水艦に、休憩室などあったものではなく、ただ、空いたスペースに申し訳程度にソファーが置いてあっただけだ。
その向こう側で。
アスランが。
耳から血を流して横たわっている。
そう、見えたのだ。
ニコルを失って二日目。
まさかと思い、息を殺して近付いて。
全身で詰めていた息をはき出した。
血に見えたのは、イヤホンの真っ赤なコードだった。
(人騒がせな奴だっ!)
腹立たしくてならず、起こしてやろうといきり立って、また気付く。
コイツ、痩せたか?
俺もコイツも、いいや潜水艇の皆、連戦続きで疲労の極みにあっておかしくない。
しかし…。
イヤホンのコードの赤さとは対照的な耳朶の白さが際だっている。
蒼い髪が、青ざめてさえ見える白い頬に乱れかかって……やつれが際だつ。
しかも、長い睫毛の端には、涙の痕。
頬には、透明な流れの筋。
うっすらと開いた唇が紡いだのは。
「……コル…」
耐えきれず、今度こそ起こそうとして手を伸ばすと、気配を感じたのか、あちら側に身体が傾いていく。
するり、と。
音もなく、赤いコードが指に絡まった。
指と指の間から、もれ聞こえてきたのはピアノの音色。
(知ってます?イザーク?
アスランって、綺麗な宗教曲を聴くと眠ってしまうんですよ。
レクイエムやミサ曲、ですか?
どうでしょう?アスランのリクエストなら、僕、いくらもアレンジして弾くんですけど)
あまり、仲が良かったとは言い難かったが、確かな絆のあった年下の戦友の言葉が脳裏をよぎる。
「…俺の前では、涙ひとつ零さなかったくせに!」
吐き捨てつつも、絡まったコードをそっと元にもどし。
イザークは、その場を慌てて後にした。
* * * * * * * * * * * * * *
風野さま、ありがとうございましたv
PR
この記事にコメントする