ひつじの寝言 イラスト追記しましたv 忍者ブログ
日記や更新記録などをまったりと。 別名「今日のアスランさん」…落書き絵日記です。
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

5月26日の落書きから始まった、教師イザーク×生徒アスラン設定ですが、ますます萌え上がっております。それというのも、ひとえに風野様が、拙い妄想を拾い上げて素敵な文章を書いてくださったおかげです!ありがとうございます!
心からの感謝の気持ちをお返しする術もないのに、欲望まみれの私はさらにおねだりをしてしまいました・・・!本当に図々しくて申し訳ありません!
いや、でもきっとこの『イザーク視点』を読みたかったのは私だけじゃないはず!
・・・ですよね!?(←)
と、いうことで屋上でのキスをイザーク視点で書いていただきましたwww
これから座右の銘は『他力本願』か『厚顔無恥』にしようかと思う今日この頃です・・・orz

では、どうぞー!
********************


【夕陽の瞳】


ついさっき職員会議が終わった。
さすがにZAFT学園、いままで勤めてきた学校にくらべれば、校風もだが職員の間柄も風通しがいいことはいい。
ただし。
人から為る組織では、どこでもあることだが、実力もないのに権力を握りたがるヤツ、そして権力を握っているヤツの傘の下でそれが自分の力だと思って他人を見下してかかるヤツは、必ずいるものだ。
そういう輩に限って、学校として生徒の持つ生きる力も含め、さまざまな能力をどう伸ばしていくかといった大事な仕事以外の所で、やたらと自分の力を誇示したがる。
ZAFT学園は中等部から大学部までを擁する学校で、特に図書館の設備が充実していることが、首都圏近郊の学校の中でも評判だ。大きな自習室もある。何も、予備校づけになるような学生生活を送る必要はあるまい。専属の図書館スタッフがいて、遅くまで空いていて、ガード・マンの巡回もしっかりしているし、あとは教員の方でシフトを組んで、一人月に二回ほどだけでいいから、一定の時間まで図書館に詰めるようにしてやれば、生徒は復習や予習の後にすぐ質問にこられるし、どうかと思ったのだが……。「風紀が乱れます」と、副校長と数名の教師にそろって言い張られた。
「青少年」、「遅くまで残る」と来たら、「学校の管理責任」、「非行の温床」という発想しかできないのが、目に見えるようだった。
まったく!
どうにも、内心のイライラが収まらず、普段はあまり吸わない煙草につい手が伸びる。

屋上に通じる階段を、誰かが登ってくる足音がして重い扉が開かれた。
かすかに荒い息。
しっかりと足音がこちらに近づいて来る。
誰かは、すぐわかった。
アスラン・ザラ。
高等部の一年生。ザラ財閥の御曹司。品行方正・成績優秀・文武両道と教師の間の評判は極上だし、いままで手のつけられないお坊ちゃま学生を見てきた俺の目から見ても、コイツはたいしたもんだと思う。が、やたらと懐かれてるというか、追いかけられているというのか、これには正直困ったものだと思っている。はっきり言って、今は、夕陽を映しているまっすぐな瞳に見つめあげられると、俺としたことが平静でいられなくなりつつあるからだ。
「…センセイ、煙草吸うんだ?」
少し驚いたような声。ああ、そう言えば、少なくとも生徒の前では吸わないようにしているから、「煙草を吸わない」と思われててもおかしくはないな。
アスランが一歩、こちらに近づいて来る。
ほとんど、こちらに身を寄せるような立ち位置だ。
「煙草って、どんな味?」
夕陽の煌きに彩られた瞳は、あまりにも率直で、無防備で、先ほどまでのドロドロした会議の雰囲気とのあまりの落差に目が眩む。俺の心の中で凶暴な何かが堰を切ってあふれ出た。
腕をのばして、アスランの唇を奪う。
とっさに身をすくませた相手の肩を腰をきつく抱いて、唇を深く重ねて、舌をきつく絡めて。
胸に抱え込んでいたものを、ぶつけるように、口付けた。

挑発した貴様が悪い!

だが、気がつけば、アスランの手は俺の背中にしがみついていて、かすかに震えている。
愕然として、できるだけそっと、その細い身体を手離した。
「……大人を、からかうな」
コイツは意識していないのに大人をその気にさせてしまう。気をつけさせなければ……そう思って、相手の視線を避けながら、落としていた煙草をもみ消して、もう一本灯をつける。
「もう下校時間だろうが。子供は帰れ」
返事がない。
いぶかしんで振り返れば、アスランは、瞳を潤ませて唇をそろそろと拭っていた。
いったいどういう真似をしでかしてしまったんだ!?俺は。
年下の少年が俺を慕ってくれる気持ちにつけこんで、荒んだ気持ちを発散させようとした。いや、俺が自己嫌悪におちいっている場合か!コイツには、おそらく、初めてのことだったんだろう。
アスランへの詫びの気持ちとこれ以上の関係に進むことがないように自戒をこめて、できるだけ平静に少しだけ茶化すように言う。
「…こんな子供だましのキスひとつで泣くな、馬鹿者」
弟にでもするように、蒼い髪をくしゃりと撫でた。
髪はふわりとやわらかく、夕陽をうつした瞳は、潤んでいつもの倍くらい大きく見える。
そのまま瞳に見入れば、また、どうなることか。
俺は、足早に屋上から去った。



文:『どんぶり鉢』風野 様
絵:ひつじ
********************

風野様、わがままを聞いてくださって本当にありがとうございました!
(※6月7日1:10イラスト追記しました)

拍手[0回]

PR
この記事にコメントする
お名前
タイトル
文字色
メールアドレス
URL
コメント
パスワード   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
この記事へのトラックバック
この記事にトラックバックする:
[473]  [472]  [471]  [470]  [469]  [468]  [467]  [466]  [465]  [464]  [463

忍者ブログ [PR]